2024.01.27
お客さまにお伝えしたいこと
・個人投資家に人気のあるブルベア型には落とし穴がある
・毎日の値動きに対して目標倍率に連動する仕組みは2日以上離れると目標通りにはならない
・ブルベア型は長期保有には適していない商品
ブルベア型の人気は高く市場平均より大きく値上がりするチャンスもあって、リスクを好む投資家を中心に良く利用されています。投信協会のデータによるとブルベア型に分類されるファンドの純資産総額は2022年末で約5千億円、設定・解約金額は年間で約3.5兆円と活発に売買されています。
ブルベア型の仕組みは非常にシンプルで、毎日の値動きが、株式指数などの一定の指数に対して、あらかじめ決められた倍率の値動きになることを目指すファンドです。そのため、短期間で高いリターンを狙えることに加えて、ベアファンドでは下落局面でもリターンを狙うことが出来ます。但し、ファンドの仕組みをきちんと理解していないと、「落とし穴」がありますので注意が必要です。まず、知っておいてもらいたいことは毎日の値動きが目標となる倍率を目指して運用することは、2日以上離れた期間では目標通りとならないことです。例として、株式市場が基準日から上昇して元に戻った場合と2日間同じ値幅で上昇し続けた場合を示すと、翌々日と基準日とのリターンが株式市場のリターンの目標倍率(例では3倍)相当になっていないことが分かります。
短期間で一方向に相場が上昇又は下落するとブルベア型は目標倍率を超えるリターンを上げますが、実際の市場は上昇や下落を繰り返します。その場合にブルベア型は時間の経過とともに下落する特徴があります。例として、株式市場が一定幅で上下を繰り返して元の価格にもどったケースを示しています。この場合、株式市場の値動きに対して3倍を目標倍率とするブル・ベアファンドの値動きをご覧頂くと、どちらも株式市場より下落していることが分かります。そのため、ブルベア型ファンドを長期間保有すると大半は市場に対して劣後することになります。
分かり易い事例として次のページで日経平均先物の3倍ブルファンドの簡易的なシミュレーションを示しています。2000年末から2023年6月末まで先物価格は2012年以降で右肩上がりに推移して約2.4倍になっておりますが、3倍ブルは下落時に大きく下げて悲惨な結果になっていることが分かります。
ブルベア型は市場が一本調子で上昇又は下落する期間で効果を発揮する短期の運用商品となります。お客さまには「ずっと保有していれば市場の値動きに対して目標倍率分だけ儲かるだろう」と考えて、ブルベア型ファンドを継続して保有されている方もいるかと思いますが、「ブルベア型は長期保有には適していない商品」であることを十分にご認識ください。
【コラム担当者】森岡 寛将(もりおか ひろまさ)
2023年4月に最高運用責任者として株式会社アンバー・アセット・マネジメントに入社しました。アンバーアセットマネジメント入社以前は、三井住友DSアセットマネジメント株式会社で運用責任者としてETFを含めた株式インデックス運用、株式アクティブ運用や高配当運用、マルチアセット運用など約60プロダクトの運用を統括しており、豊富な運用経験があります。更に運用経験だけでは無く信託財産計理やリスク管理などの造詣も深く、資産運用に関連する全ての業務に精通しています。豊富な運用経験より得られた知見に対して、日本経済新聞社などのメディアからも関心を受けて、取材先として記事の材料に採用された実績もあります。
広告等補完書面
金融商品取引法に基づく表示事項 金融商品仲介業者及び金融商品取引業者の商号 株式会社アンバー・アセット・マネジメント 登録番号 金融商品仲介業者 関東財務局長(金仲)第715号 金融商品取引業者 関東財務局長(金商)3392号 ※弊社の投資助言業務は、スマートプラス社に対する投資助言に限ります
所属金融商品取引業者等 株式会社SBI証券 金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第44号 商品先物取引業者 加入する協会 日本証券業協会 一般社団法人金融先物取引業協会 一般社団法人第二種金融商品取引業協会 一般社団法人日本STO協会 日本商品先物取引協会 楽天証券株式会社 金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第195号 加入する協会 日本証券業協会 一般社団法人金融先物取引業協会 日本商品先物取引協会 一般社団法人第二種金融商品取引業協会 一般社団法人日本投資顧問業協会 株式会社スマートプラス 金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第3031号 加入する協会 日本証券業協会 一般社団法人第二種金融商品取引業協会 一般社団法人日本投資顧問業協会 あかつき証券株式会社 金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第67号 加入する協会 日本証券業協会 一般社団法人金融先物取引業協会 一般社団法人日本投資顧問業協会 ※この書面は、所属金融商品取引業者等の委託を受けて行う金融商品仲介業に関し広告又は広告類似配布物と一緒にお客様にお渡しする書面です。【手数料等について】商品等へのご投資には、各商品等に所定の手数料等(例えば、国内の金融商品取引所に上場する株式(売買単位未満株式を除く。)の場合は約定代金に対して所属金融商品取引業者等ごとに異なる割合の売買委託手数料、投資信託の場合は所属金融商品取引業者等および銘柄ごとに設定された販売手数料および信託報酬等の諸経費等)をご負担いただく場合があります(手数料等の具体的上限額および計算方法の概要は所属金融商品取引業者等ごとに異なるため本書面では表示することができません。)。債券を募集、売出し等又は相対取引により購入する場合は、購入対価のみお支払いいただきます(購入対価に別途、経過利息をお支払いただく場合があります。)。また、外貨建ての商品の場合、円貨と外貨を交換、または異なる外貨間での交換をする際には外国為替市場の動向に応じて所属金融商品取引業者等ごとに決定した為替レートによるものとします。【リスクについて】各商品等には株式相場、金利水準、為替相場、不動産相場、商品相場等の価格の変動等および有価証券の発行者等の信用状況(財務・経営状況含む。)の悪化等それらに関する外部評価の変化等を直接の原因として損失が生ずるおそれ(元本欠損リスク)、または元本を超過する損失を生ずるおそれ(元本超過損リスク)があります。なお、信用取引またはデリバティブ取引等(以下「デリバティブ取引等」といいます。)を行う場合は、デリバティブ取引等の額が当該デリバティブ取引等についてお客様の差入れた委託保証金または証拠金の額(以下「委託保証金等の額」といいます。)を上回る場合があると共に、対象となる有価証券の価格または指標等の変動により損失の額がお客様の差入れた委託保証金等の額を上回るおそれ(元本超過損リスク)があります。上記の手数料等およびリスク等は、お客様が金融商品取引契約を結ぶ所属金融商品取引業者等の取扱商品毎に異なりますので、当該商品等の契約締結前交付書面や目論見書またはお客様向け資料等をよくお読みください。※弊社は金融商品仲介業者として、投資一任契約の締結の媒介について、株式会社スマートプラスから委託を受けております。※お客様は株式会社スマートプラスと投資一任契約を締結し、同契約に基づき同社が投資運用を行います。※弊社は、各所属金融商品取引業者の代理権は有しておらず、また、金融商品仲介業に関して、お客様から金銭もしくは有価証券の預託を受けることは出来ません。